高木新平さんインタビュー

Interview インタビュー 高木新平

家ってフリーでフラット。これってまさに、「インターネット」的。

――よるヒルズは、一人一部屋ないんですよね? 一人の時間とかほしくはないんですか?

 もちろん、めっちゃ欲しいですよ! だから、そういう時には家の外に出るんです笑
 東京というか都市って孤独な空間じゃないですか。だから、一人の時間は外にアウトソーシングできる。カフェでも、図書館でも、美術館でも、ミッドタウンのトイレでも笑
そんなことよりも、心豊かに帰ることができるホームがあるほうが僕にとっては大事なんです。

――「プライベートを外にアウトソーシング」ってすごいおもしろいです! 求める機能で、家の在り方を決めていくことは、他にもありますか?

 そうですね。これも住んでみて発見したんですが、家はインターネットに近いなと。

 どういうことかっていうと、家って地べたで座って話し合うから不思議とフラットな関係をつくりやすい。たとえば、人生の大先輩である田原総一朗さんをお呼びして、コタツに入りながらお話して盛り上がったことがあるんですが、あれは家だからうまくいった気がします笑
 それに、フリー。会議室やセミナールームだと、目的設定ありきな感じが強すぎて、その場に居る人同士が純粋に仲良くとかあまりないですよね。家は途中で帰ってもいいし、寝てもいい。そんな一定のゆるさがあるおかげで、関係構築しやすいんです。そして当たり前ですが、人のつながりをベースに循環しています。
 フラットでフリーで、人をベースとしてつながる、これってまるでインターネットじゃないですか。

 ソーシャルメディアでつながった人が実際に出逢い、交流する場としてとても適しているんですよね。だからいまのタイミングで、シェアハウスが実際に流行り始めているんだと、個人的には思っています。

――たしかに! コタツなんて究極のフラット&フリーですよね笑 高木さんは、ここまで名の知られるようになったよるヒルズをマネタイズしようとは考えないんですか?

 ん〜…、今のところ、そのつもりはないですね。なんか市場原理に動かされて、つまらなくなっちゃう気がしますし。
 以前には、こういう形態の暮らし方をネットワーク状に広げようと、キョートよるヒルズ、オーサカよるヒルズなんて展開も考えたりもしました。でも物語を共有していこうとするとマネジメントが必要になってしまって、純粋な生活実験としての感覚から遠のいていってしまいそうだった。それに背景や環境によって、一人一人の生活の在り方は異なるわけで規定するのもおかしな話ですし。

 とはいえ、発見した視点や感覚は広く共有していきたいとは思っているので、資金などのリソースはあったほうがいいとは思います。もはや生活という概念の広告活動というか、1つの実践型アートというか、そんな意味合いなので、面白がってくれるパトロンがついてくれたら嬉しいかもなぁ。

――欧米だったら出てきそうですよね、本当に笑


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