「自分の強みのつくりかた」 はあちゅう(伊藤春香)さんインタビュー

Author インタビュー 伊藤春香

伊藤春香と、「はあちゅう」と。

―――こうして改めてお話を聞くのは少し照れますね笑。はあちゅうさん、今日はよろしくお願いします。

 こちらこそ、よろしくお願いします。

―――まず最初に、ずっと気になっていた「はあちゅう」っていう名前の由来ってから伺っていいですか?

 「はあちゅう」は、自分で2歳のときにつけた名前なんです。母親とか祖母とかが、私のことを「はるちゃん、はるちゃん」と呼んでいて。それが2歳のわたしの耳には「はあちゅう」に聞こえた。それで勘違いして、「はあちゅうはね」ってしゃべり出したのがきっかけです。

―――「はあちゅう」って、すごくいいですよね…!かわいすぎる!

 ほ、ほんとですか。やった!!
 実は、「伊藤春香」って名前は父親が画数診断をして運勢がよくなるようにっていろいろ考えてつけてくれたんですね。でも実は自分でつけたはあちゅうっていうあだ名の方が全然運勢が良くて笑。占い師さんによると62種類ある画数診断の中で最強らしいです。

―――お父さん…笑。

 2歳のときのわたし、すごい笑。

―――そんな聞き間違いから生まれたあだ名が、ブログにつながっていった。

 そうですね、「はあちゅう」っていうあだ名自体はしばらくの間使ってなかったんですけど。ただ、ブログをはじめようとしたときに「はるかの何とか日記」みたいなタイトルにはしたくなかった。

―――ありがちですよね笑。

 なんというか、自分のキャラ、そんなキャピキャピじゃないな、と思って。まぁはあちゅうでいいか、っていうぐらいの軽い気持ちではじめました。

―――そこから、おそらくご本人すら想像しないすごい勢いで「はあちゅう」の名前が広がっていったと思うんです。ブログが始まって、実生活で変化はありましたか?

 ブログをきっかけに、いろんな人と出会うようになりました。「この子、おもしろいブログ書いてるから」って人に紹介されたり、会ったことの無い人からも、メールとかコメントがくるようになったり。
 そのときはじめて気づいたんですけど、みんなが持ってる「はあちゅう」のイメージって、もともとの自分とは全然違ったんですよね。

―――へえ!みんなは、はあちゅうさんにどういうイメージを?

 みんなだいたい、陽気でテンションの高い、元気な女の子だと思っていたみたいです。笑。でも、実際の私はおとなしく、自分が話すより他の人の話を聞くタイプ。
 何より、ブログをはじめるまでは自分のことが大嫌いだった。いつも自信がなくて、一部のキラキラした人と自分を比べては落ち込んでみたり。
 「あぁ、私の人生ってなんてつまらないんだろう。」ってそればかり思ってました。
 でもそんな自分が、ブログの読者には憧れていた「キラキラした人」だって思われていたんです!びっくりしました。

―――なんでそういうことが起きたんでしょう?

 人間、誰だって陽気な部分もあれば、暗い部分もありますよね。
 いつも「強い」と思われている人だって家では泣いているかもしれない。逆に、ネガティブに考えてしまいがちな人にだって、無性に嬉しくてたまらないときもある。
 でも、結局まわりの人には「自分が見せている部分しか見えてないんです。
 今思えば、私はブログの中では自分の陽気な部分を強く見せていたのかもしれません。

「本当の自分なんて、誰も見ていない。これって実はすごいこと。

 そのとき結局思ったんです。みんなの中の自分のキャラクターって、「自分の中で表面に多く出ているもの」でしかないんだな、って。同時にこれってちょっとすごいな、とも思いました。
 だって、自分がどう見えるかって中身とは関係なくて、どの部分を見せるか次第ってことじゃないですか。

―――たしかに。自分をどう見せるかって、みんな半分無意識に考えてますものね。フェイスブックに、ちょっとだけ実際より楽しそうに見える写真をアップしたりして。

 そうそう、「100%素の自分です!」なんて超レアケース。私はブログで「本当の自分とみんなが見ている自分が違う」という経験をしましたが、それってリアルでも変わらないじゃないですか。

―――たしかに。一人でいるときの自分とみんなの前の自分って、全然違いますもん。

 だからこそ、本当の自分なんて考えててもしょうがないと思うんです。それなら、なりたい理想の自分を本当の自分にしちゃえばいい。
 私はブログをきっかけに、自分の理想を「はあちゅう」というキャラクターにして日々演じてみることにしました。そうしたら、いつでも「なりたい自分」でいられるから。それをずっと続けていると、不思議と中身はどんどん後からついてくるもので。

―――最初はわたし、演じるってやっぱりちょっと難しそうかなって思ってました。でもはあちゅうさんの本を読んで、あ、こんなちょっとしたことなのか、って勇気づけられたんです。

 今回の本は、昔の私みたいに「あぁ、自分の人生ってなんてつまらないんだろう」って思っている人にとって、少しでも強い自分をつくるヒントになればいいなと思って書きました。
 ちょっとした意識の持ち方と、キャラづくり。それだけで、自分のイメージも、中身も本当に変わっていくんです。

―――なるほど。じゃあ、「はあちゅう」っていうキャラクターはざっくり言ってどんな設定なんでしょうか?

 そうですね。常に好奇心旺盛で、おもしろいことにチャレンジしている、へこたれない人!かな。

―――たしかに、そのとおり!ちなみに、はあちゅうさんの中で「はあちゅう」っていうキャラクターがあったからできるようになったことって何かありますか?

 うーん、なんだろう。ちょっとだけ、大胆になれたりしますね。例えば、はあちゅうっていうキャラクターを知ってくれている人ならこう思ってるだろうから、これくらいのこと言っても大丈夫かな、とか。
 素の自分だと恥ずかしくてできないことが、はあちゅうの力を借りるとできたり、とか。

―――それってすごい強みですよね!みんな、周りの目を気にして大胆になれないじゃないですか。プライドって言うんでしょうか。

 たぶん伊藤春香も、もともとはプライドの高い生きものだと思うんです。

―――それを打ち破る、というか超えるのがはあちゅう。

 そうですね。私の思う「はあちゅう」はプライドとか気にしないで、やりたいことがあったら、やっちゃう!

―――はあちゅうさんはそのキャラクターがあるからこそ、余計なものを捨てることができるんですね。「キャラクターが自分を強くしてくれる」っていう言葉の意味、はっきり分かった気がします。


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